有能な上司の下についたあなたこそ、「一将功成りて万骨枯る」を知らなければならない理由

圧をかける上司

「一将功成りて万骨枯る」という言葉を聞いたことありませんか。戦争のない現代には必要ないと捨てていい言葉ではないと思います。現代でも十分、通じる大事なことわざです。

もしあなたが、仕事のできる有能な上司に恵まれたからといって、安心してはいけません。

できる上司だからこそ、「一将功成りて万骨枯る」という結果になってしまうことが多いのです。

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有能な上司は、一将功成りて万骨枯るになりやすい

この言葉の意味を現代にあわせて、カンタンに説明しますね。「1人の上司が、手柄を立てて出世した影には、多くの部下が犠牲になっている」というちょっと嫌な感じの言葉です。

優秀な上司といえど、1人で仕事をするわけではありません。

たった1人で、1万の敵を蹴散らす将軍は、キングダムなど漫画の世界だけ。将軍が、戦に勝った後には、多くの兵士や村人の死という犠牲が払われています。

現代も同じで、1人の上司が出世する背景には、おそらく、部下の犠牲があります。一緒に出世できればいいのですが、メンタルの病、その他の問題で、脱落する人もたくさんいることでしょう。

理想は、優秀な上司の元、適材適所と適切な指示のもと、運にも恵まれて、仕事の成果が着々と上がって、手柄を立てて、部下ごと出世すること。

現代の成果主義と圧をかける上司

でも、現実は、そううまくいきません。会社経営者や役員に、利己的で、人の心を気にしないサイコパスが多いことをご存じでしょうか。

サイコパスが多い理由は、サイコパスの特徴である人への共感力が低く、利己的であることがビジネスで成果を上げることにつながりやすいから。

残念なことに、多くの会社で、部下や取引先の都合を気にして、優しく接する人よりも、成果を上げることに集中して、相手のことを考えない人の方が出世しがち。特に、ブラック企業的な歴史が浅いのに、業績が良い会社ほど、そういった人物が幅を利かせていることが多いのです。

部下に圧をかけてサービス残業させる。競争意識を煽って、成果をとことん追いかけさせる。こういった強圧的なマネジメント方法を使うと短期的に業績が上がります。しかし、すぐに部下が疲弊して、辞めてしまう。部下が育たないという問題も起きます。まさに、万骨枯るという状態ですね。

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上司の上司が理解してくれるかどうか

ここで、上層部が、マネジメント方法に問題があることをわかってくれれば、何とかなります。ところが、あいつは、俺についてこれなかった、能力が足りないと言い、新たな兵士(人材)を要求する人がいます。こうなると悲惨。その人が手柄を立てるために、部下はすり減るだけ。

その上司が、成果をあげて、上層部の評価が良いと、部下は大変。その場合は、自分を守るしかありません。

出世欲にとりつかれた上司に、どれだけ尽くすかは自分で決めること。

自分に自信があり、彼が、将として出世するまで、とことん付いていくのも一つの方法です。

そして、このひとの下にいたら、自分は潰されると思うならば、骨だけにならないように、全力を出さないことです。もし、嫌われて飛ばされても構いません。新たなところで、自分の力を出せばいいのです。

えっ・・・会社全体がそんな感じだから、飛ばされてもキツイ。何を言っているのですか。その会社で、仕事をし続ければ、倒れてしまうレベルなんですよね。だったら、逃げ出すしかありませんよ。倒れるか辞めるかなら辞める方を選びましょう。二択しかないけれど、どちらも選べないという方は、無理にどちらかを選ばずに、その間で、なんとかやり過ごしましょう。

そういうタイプの上司に、愛されたら大変。とことん使い倒されてしまいます。織田信長に、とことん仕えた羽柴秀吉。幸い、織田信長が、先になくなりましたね。もしも、信長が長生きしたら、秀吉は、どこかで倒れていたのではないかというくらい、彼は、使われました。秀吉の部下は、有名な竹中半兵衛をはじめとして、なくなった方もたくさんいます。

「一将功成りて万骨枯る」の由来

「一将功成りて万骨枯る」の由来となったのは、唐(とう)の国の詩人曹松(そうしょう)の『己亥歳(きがいのとし)』という詩です。この詩の後半部は、「憑君莫話封侯事。一将功成万骨枯」となっています。これを現代語に訳すと、「どうか、手柄をたてて出世したいなどと口にしないでください。ひとりの将軍が手柄をたてる陰では、多くの名もない兵士が犠牲となっているのだから」という意味になります。スッキリ

この言葉の由来は、中国。遣唐使で有名な唐のお話。キングダムの李信将軍。三国志の劉備・曹操といった英雄・将軍の成功の影には、名もない兵士の犠牲があるということを覚えておき、自分がそうならないように、注意しましょう。

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