【名刀礼賛もののふ達の美学】で行光・南蛮鉄の越前康継・虎徹を見てきました!

  • 2017/8/14
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名刀礼賛

この夏、六本木一丁目にある泉屋博古館分館の名刀コレクションで素晴らしい刀を見てきました。「名刀礼賛 もののふ達の美学」と題された展覧会で、兵庫県西宮市にある黒川古文化研究所が所蔵している刀が中心。その中には、国宝の名物伏見定宗や重文級の作品がたくさん。そして、行光や郷義弘。さらに新刀の越前康継と虎徹が並べてあり、いっしん虎徹ファンとしては、背景の物語にワクワクしました。

泉屋博古館は、住友財閥で有名な住友家のコレクション。京都の鹿ケ谷が本館で、六本木に分館を持ちます。

名刀礼賛に揃った幾多の名刀

DMMの刀剣男子の影響か女性客が多かったのが印象に残りました。

さて、今回のコレクションは、兵庫県西宮苦楽園にある黒川古文化研究所の名品。証券業で財を成した黒川家が集めた品。

国宝の「短刀 無銘(名物 伏見貞宗)」、重要文化財「太刀 銘 国光」、「太刀 銘 備前国長船住景光」などが目玉の名刀ぞろいでした。他にも京都の名工「粟田口吉光」、備前刀、本阿弥家折り紙付きの刀が目を引くところ。

私が気に入った刀は、本阿弥家が折り紙を付けた無銘の刀「伝行光」の名刀。鎌倉時代の作刀で、本阿弥家が銘を入れています。赤い漆の銘はちょっと止めて欲しいところでしたが。

行光は、相模の相州伝と言われる刀工で五郎正宗より古く、銘が入った刀は短刀のみ。

いっしん虎徹において、虎徹が目指した古刀で、青く光る刀身、金筋のはいった刃文の美しさには目を奪われて、何百年の時を超えてなお、その輝きは衰えを見せません。しかもその輝きはキラキラと光るのではなく、鉄の蒼さに吸い込まれるようで、魂の込められた刀や剣があるとしたらこの行光こそがふさわしいと思います。

鎬造、庵棟、中鋒の刀。鍛は板目肌、地沸よくつき、地景頻りに入る。刃文は小湾れに互の目交じり、足葉盛んに入り、沸匂深く、金筋、砂流かかる。帽子は乱れ込み、先小丸で沸つき金… 文化遺産データベース

どのような気持ちを込めて、この刀を鍛えたのでしょうか。

他の名刀も含めて、南北朝・鎌倉・室町と古刀は、不思議な艶を持ち、刀身の粒子の細かさ・刃文の美しさは格別。砂鉄などから作り上げた鉄をとことん叩いて不純物を飛ばして鍛えたせいか、それとも歴史的な背景に人の魂が震えるのか、蠱惑的な感じがいたします。

今回は、江戸時代に造られた新刀もありましたが、おかれていた場所・照明の効果のせいなのか、鉄の質が違うように思いました。

南蛮鉄の越前康継と虎徹

さて、新刀は、越前康継と長曽禰興里虎徹の刀が置かれていました。これは、山本兼一氏の物語、いっしん虎徹を意識してのことでしょう。近江にルーツを持つ虎徹は、戦火を逃れて越前で甲冑を作ります。そして、平和な時代の到来を潮に、刀工を目指すことにしました。刀鍛冶として、名刀行光を目標とし、将軍家お抱えの越前康継をライバル&見下します。初代康継はまだしも二代・三代の刀は価値なしと蔑むのです。そして、将軍お抱えの刀鍛冶を巡る争いに巻き込まれてしまい、恩人を亡くし刀とは・男の生きる道とはを考えることになります。

その中で登場するのが、南蛮渡来の南蛮鉄を使った作刀、越前康継が南蛮鉄を使って作った刀を見せられて、同じように作るも上手くいかずに悩む虎徹。物語では、南蛮鉄はエキス的に少々使っただけであり、日本古来の鉄を使った作刀の方が優れているとの結論に至りました。今回のコレクションで見たのがまさにその南蛮鉄の刀。

葵紋入りの南蛮鉄を使い江戸で越前康継が作ったとの銘入り。本多飛騨守所持にして、二ツ胴落ちの刀です。仰々しい銘の入った刀でした。

一方、虎徹の刀は、長曽禰興里入道乕徹の銘が入ったシンプルな刀。刀の美しさ・鉄自身の持つ美しさを存分に味わうことのできる刀。美しさ・切れ味の双方を追い求めた虎徹らしい一本。刀の光は古刀に近い蒼さを持ち、本当にきれそうな刀でした。

名刀礼賛

◆六本木 泉屋博古館「名刀礼賛」
名称:黒川古文化研究所+泉屋博古館連携企画特別展「名刀礼賛 ーもののふ達の美学」
日程:2017年6月1日(木)~8月4日(金)
休館:月曜日 ※7月17日(月)は開館、7月18日(火)は休館。
時間:10:00~17:00 ※入館は16:30まで
場所:住友コレクション 泉屋博古館分館
入館料:一般800円、学生600円、中学生以下無料
▼交通アクセス・最寄り駅
・東京メトロ南北線「六本木一丁目駅」徒歩5分
・東京メトロ日比谷線「神谷町駅」徒歩10分
・東京メトロ銀座線「溜池山王駅」徒歩10分

泉屋博古館での名刀礼賛。開催終了しましたのでご注意ください。

暑い盛りの開催でしたが、非常に楽しませていただきました。


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