鬼滅の刃。大ヒットの理由は、ジャンプの王道だからこそ少年少女の心をつかめる

鬼滅の刃

吾峠呼世晴先生の漫画、「鬼滅の刃」は、漫画・アニメ・映画化されて大ヒット。そのヒットの理由は、さんざん、語られています。その中には、令和ならでは・・ジャンプ史上最も優しい、設定が斬新などと多くの理由が挙げられています。でも、私が思うに、鬼滅の刃は、新しいというより王道そのもので、多くの漫画やアニメをオマージュしており、作者の吾峠呼世晴氏は、すごく、昔の話に詳しく、それらの作品をとても好きなんだと思います。

鬼滅の刃で思い出す昔の漫画

映画、無限列車編は、銀河鉄道999の999号をおもいださせます。その他にもいろんな物語のオマージュがあって、それらを見つけるのも楽しいのではないでしょうか。

銀河鉄道999と永遠の命

松本零士先生の名作、999。無限列車編そっくりと999号は、永遠の命=機械の体を求めて、終着駅のアンドロメダを目指します。

その過程で、鉄郎は、限りある生命の尊さと永遠に生きることの空しさ・退屈さを知り、機械の星を滅ぼす道を選ぶことになります。

限りある生命の尊さを知った鉄郎のセリフ。
機械伯爵や、機械化人を見ていると、永遠に生きることだけが幸せじゃない。限りある命だから、人は精一杯がんばるし、思いやりや優しさがそこに生まれるんだと、そう気が付いたんです。999名言

鬼になり、永遠の命を手に入れることのつらさ・空しさは、鬼滅の刃でも、猗窩座や黒死牟が身を持って示してくれています。そして、煉獄さんの名言

老いることも死ぬことも人間という儚い生き物の美しさだ。「老いるからこそ、死ぬからこそ、堪らなく愛おしく尊いのだ。強さというものは、肉体に対してのみ使う言葉ではない。

これは、鉄郎・煉獄さん、そして、ダイの大冒険で魔法使いポップが言うセリフと同じ内容。限りあるからこそ努力をするし、優しくなれる。

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ダイの大冒険、ポップの名言

ダイの大冒険で、成長した魔法使いポップ。彼は、ほぼ永遠の命を持つに等しい大魔王バーンに対してこの言葉を放ちます・・・そう、永遠に生きる無惨と同じようなラスボス、

幼いポップは、死ぬことを考えて眠れなくなり、母に、なぜ、人は死ぬのか、死んだらどうなるかを聞くのです。すると母は

人間は誰でもいつか死ぬ・・・だから、みんな一生懸命生きるのよ

この話をした後、ポップのセリフが素晴らしい。

結果が見えてたって、もがきぬいてやる。一生懸命に生き抜いてやる。残りの人生が50年だって5分だって同じことだ!

一瞬・・・だけど閃光のように・・・まぶしく燃えて生き抜いてやる!

それが俺たち人間の生き方だ!

柱の男カーズとジョジョ

荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第二部の敵は、柱の男。鬼滅の刃は、柱達が味方ですが、こちらは敵です。

この柱の男は、太陽=紫外線に弱く、人間(生物)を吸収して食べています。そして、鬼舞辻無惨が太陽を克服することを求めたのと同じく、柱の男も太陽を克服し、究極生命体になることを目指しています。

このあたりの設定も似ていますね!

そして、柱の男たちと戦うジョジョ側の技は、波紋の呼吸。これも、鬼滅と同じ呼吸法ですね。

北斗の拳:兄弟達の戦い

兄より優れた弟などいない!

この名言に対比するのが、炭治郎の長男だからがんばれた!

北斗の拳以来、肩身の狭かった(笑)長男達は、このセリフを胸に頑張っていけることでしょう。

るろうに剣心の悠久山安慈

鬼殺隊最強の男、悲鳴嶼行冥さんは、るろうに剣心の安慈そっくり。

悲しい過去を持っていること。もとは、優しく、孤児達の面倒を見ていただけなのに、鬼や悪人に子どもたちを殺されて、戦いの道に踏み込んだこと。

北海道(蝦夷地)出身。元々は東北地方のある村に寺を構え、戊辰戦争で身寄りを失った子供たちの面倒を見る線の細い心優しき僧侶だった。

廃仏毀釈によって寺を去ることになったが、その引越しの前、明治政府への協力を口実とする村長の私欲から安慈自身は背後から殴られ気絶(村長一味には死亡したと思われていた)、さらには寺を焼かれる。薄れゆく意識の中、安慈は親を亡くしつらい目に遭ってきた子供たちにはこれからの幸せがある、だから救ってほしいと必死に願うが…

目を覚ました安慈の目の前にあったのは無残に焼けた寺、そして子供たちの遺体であった。
「御仏よ…何故この子たちを見捨てたのか」やり場のない怒りと悲しみに慟哭する安慈だったが、子供たちの一人である椿の言葉を思い出していた。

「怒る時は心を鬼にしてしっかり怒らなきゃ! 和尚様は只でさえ人一倍優しい顔つきなんだから」
椿の遺体に手を合わせた安慈はそれまでの優しい顔つきから一変する…。

この安慈の過去。鬼の猗窩座に似ているという説も。

このように、鬼滅の刃には、過去の名作漫画に対する尊敬とオマージュがたっぷりありますので、そちらの要素も楽しめると思います。



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