何も与えられず奪われるだけの妓夫太郎と優しい炭治郎の重なる姿。

鬼滅の刃「遊郭編」に敵として出くる「妓夫太郎」と「堕姫(だき)」。この二人の物語は、何度読んでも泣けます。

泣きたいくらい、優しい音がする炭治郎。それに対して、妓夫太郎からは、憎しみの音しか聞こえてきません。人間らしい思いは、妹の堕姫=梅に対してだけ。

作中でも屈指の哀しい過去を持つ妓夫太郎。彼が、人間だった時代に味わったのは、それこそ地獄なのではないかという境遇でした。そして、この遊郭編は、スタートからラストにつながる大切なストーリーになっていますから、ラストまで読んだ方は、ぜひ、もう一度、読み返して堪能してください。以下、ネタバレありですのでご注意ください

醜さ・弱さを憎む妓夫太郎の奪われる人生

遊郭で生まれた彼は、母親の病気「梅毒」のせいで、醜い姿で生まれてしまいます。美しくなければ、生きる価値がない遊郭で、醜いのは、人として扱われないということ。

そのため、妓夫太郎の価値観は、ゆがんでしまいます。

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「奪われる前に奪え、取り立てろ」というのが彼の信念。その考えを妹に教え、それが仇となり、妹は、生きたまま焼かれます。

妓夫太郎

遊郭で、生まれ育った兄弟に、愛情をかけてくれる人はおらず、周りの人間は、兄妹を利用するか蔑むだけ。炭治郎と違い、誰も彼らを助けてくれる人はいなかった。

その妓夫太郎と梅を救ってくれたのが、上弦の鬼である「童磨」。鬼となった妓夫太郎は、奪われる立場から、奪う立場へと変わり、一切の後悔を見せません。妹にだけは、後悔の念あり。他の鬼と比べても、鬼として生きることにブレない、鬼としての強さを持った敵だったと思います。

そんな妓夫太郎です。誰よりも優しく愛情あふれる炭治郎と重なる部分が多いのです。お互いにそれを意識しており、二人は戦いを通して触れ合った部分があったと思うのです。

実は似ている。妓夫太郎と炭治郎の共通点

お互い、兄と妹の二人:(炭治郎は、他にも兄妹あり)二人とも、堕姫・禰豆子の妹を自分よりも大事にしている。
美しい妹を持つ醜い兄:炭治郎も、妹は、村一番の美人だ!と浅草で力説しているように、妹は可愛い。炭治郎は、ぶさいくではない・・・はず。ですが、遊郭編では、柱の宇髄、美形の伊之助より醜いとされて、遊女の買い手がつかず。

妓夫太郎との激戦の中、みっともない・虫けら・ぼんくら・役立たずと罵られます

妹を鬼(人)に殺されかけた過去

  • 妓夫太郎は、妹を人に殺されかけ、妹を助けるために、二人揃って鬼になります。
  • 炭治郎は、妹を鬼に殺されかけ、妹を助けるために、鬼殺隊に入ります。

もし、炭を売りに町に出なかったら、三郎じいさんのところで夜を明かさなかったら、兄妹そろって鬼になっていたかもしれません。妓夫太郎は、鬼になった炭治郎だったかもしれないのです。

似ていても違う炭治郎と妓夫太郎

しかし、妓夫太郎との違いは、一人ではなかったこと。遊郭時代も鬼になってからも妓夫太郎兄妹には、信頼できる相手も愛情をくれる相手もいない。人は、奪い奪われ修羅の世界で生きていて、誰も何も与えてくれません。

炭治郎は、家族の愛や町の人の信頼・友情に支えられていました。鬼殺隊に入ってからも、鱗滝左近次さん、義勇さん、胡蝶さん、アオイさん、カナオ、煉獄さんと多くの人と触れ合い・心を託してきました。炭治郎が与えたぶん、与えられるものもたくさんあったのです。遊郭編でも、宇髄天元。善逸、伊之助、禰豆子、くのいち達と多くの仲間と共に戦っており、独りきりではなかったのです。




そして、炭治郎は、強く優しい男です。響凱と戦った時に鼓舞したこのセリフ。

折れていても!俺が挫けることは絶対に無い!

折れない炭治郎

鬼滅の刃

炭治郎は、諦めない・折れない・ブレない

折れない

折れない炭治郎の見せ場!
そう言いつつ、戦いの途中で、心折れかけて、禰豆子に励まされるのですが・・・これいいですよね。自己肯定感の低い人は、つい謝ることで、自分の罪悪感を解消しようとします。それに対して、禰豆子は叱ります。それでも、炭治郎は、人間に戻った禰豆子にもう一度、叱られてしまいます。

「謝らないでお兄ちゃん」「どうしていつも謝るの?」

「貧しかったら不幸なの?」「綺麗な着物が着れなかったら可哀想なの?」

「そんなに誰かのせいにしたいの?」「お父さんが病気で死んだのも悪いことみたい」

「精一杯頑張っても駄目だったんだから仕方ないじゃない」「人間なんだから誰でも…何でも思い通りにはいかないわ」

幸せかどうかは自分で決める

そして、凄く大事なこの言葉。北斗の拳で、ラオウが、弟トキに言う言葉と似ています。

もし自分が道を外れた時には、お前の手で自分を倒してくれと言うラオウ。

約束を果たす時が来た

炭治郎が、いつか鬼に堕ちる日が来るとするならば、彼を止めるのは誰になるのでしょうか。

その境遇は、いつだって、ひとつ違えば、いつか自分自身がそうなっていたかもしれない状況。もし、俺が鬼に堕ちたとしても必ず誰かが俺の首を斬ってくれるはず

炭治郎と鬼

鬼滅の刃

これ、炭治郎の強さと仲間への信頼を示す泣ける言葉。鬼殺隊に入ってからも、愛情と信頼を受けた炭治郎。鬼になれと妓夫太郎に勧誘された炭治郎は、煉獄さんと同じく、きっぱりと断り戦い続けるのです。


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