2014年の大河ドラマの主人公に浮上(未定)した明智光秀の小説です。大河の脚本に使ってくれると嬉しい本です。
戦国の覇王として、「天下統一」を半ばまで成し遂げた男「織田信長」の片腕として活躍した明智光秀。
最終的に本能寺の変で、織田信長を葬り羽柴秀吉の台頭を促した「歴史の橋渡し」を行った男です。
覇王の番人、明智光秀の見どころ
★光秀が、何の夢を持ち、何を目的に人生を生きていたのか?
★なぜ、織田信長を支える事に決めたのか?
★光秀の部下たちは何を考えていたのか?なぜ、信長を討つ光秀に従ったのか?
★細川藤孝と明智光秀の関係は?
覇王の番人は、明智光秀とその部下として活躍する忍び「小平太」の二人を主人公に展開する歴史小説です。
この小説は、歴史小説でありながら、人々の感情・苦悩を豊かに描きだしており、弱者として武士に殺されていく農民たちの哀れさと悲しみ、それを見守り理解するがゆえに苦しむ明智光秀という才能と感情を持ち合わせた武将の葛藤を書いています。
物語の中にぐいぐいと引きこまれていくことは間違いありません。物語であり全てが真実とは言えませんが、歴史マニアにも納得できる内容であり、ドラマチックです。
あまり全てを語ると読む人の興味を削いでしまいますが、優しさを持つ武将・忍び・姫たちの苦悩は、理想と現実のはざまに苦しむ現代においても、共感できる内容です。
覇王の番人 新書版と文庫版
覇王の番人は、新書版と文庫版の両方、出版されています。お好きな方をどうぞ。
上下巻の二冊です。
真保裕一と歴史小説
連鎖・ホワイトアウト・アマルフィなど、多くの傑作を世に送り出している真保裕一氏は、近年、歴史小説も手掛けており、
その中の一つが、この「覇王の番人」です。
歴史小説は、現代小説とリズム・文体などが違い、読みにくい・とっつきにくいという方は多いのではないでしょうか。
しかし、覇王の番人は、真保裕一氏ならではのリズミカルな文体で読みやすい小説です。読み終わったときには、歴史の狭間で敗者となった者の悔しさや悲しさを感じるとともに、明智光秀という人物に対して強い興味が湧いてくると思います。
謎の前半生と本能寺の変の謎。そして、世間に流布された俗説が真実と化していく怖さ。
NHK大河小説が始まる前に、覇王の番人に涙してください。
明智光秀の居城:近江坂本城と西教寺
光秀は、比叡山延暦寺のふもと、坂本に城を築き、長らく本城としていました。
大きな地図で見る
明智光秀ゆかりの寺:西教寺の紹介