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おべっかやゴマすりを嫌いな人こそ、御伽衆のありがたみを知るべし
- 2020/7/28
- 歴史に学ぶ職場対応術

上司に上手く取り入るおべっか使いやゴマすりと聞けば、普通は、いいイメージを持ちませんよね。実力もないのに、ゴマすりばかり上手くて、取り入りやがってと憎らしく思う人もいるでしょう。
でも、ちょっと考えを変えてみませんか。歴史でも、ゴマすり・おべっか使いは、いいイメージで書かれない。それでも、彼らが、生き残ってきたのは、役に立つことがあるから。
あなた自身に、ゴマすりをしろとは言いません。おそらく、この記事を読んでいるあなたは、ゴマすりが嫌いか苦手な方でしょうから。苦手な人が、ゴマすりをしても、何を言ってるんだかと上司に苦い顔をされるだけ。あなたは、自己嫌悪してしまうでしょう。
ゴマすりの元祖たる御伽衆のありがたさ
ゴマすりも人の心理を読む高度なテクニックが必要。もし、あなたが、付け焼き刃で上司や同僚にお世辞を言っても、何か魂胆があるのではと不自然さを見抜かれます。
それよりも、ゴマすりやおべっかが上手な人を、利用することを考えてください。
上司とは、上に行くほど、孤独。
部下よりも業績へのプレッシャーは強く、同僚や部下に助けを求めることすらできない場合があります。上司の上司や取引先は、無茶を言い、部下は、自分の指示を聞いてくれず、文句ばかり言う。(失礼、あなたのことではありませんよ)
嫌なことばかりなのに、愚痴をこぼす相手もいない。そこに、ゴマすりの上手い人が、褒めたり、持ち上げてくれれば、嬉しいものです。ついつい、ゴマすり上手をそばに置きたくなる上司の気持ちもわかりますよね。
おべっか・ゴマすりの効果
ほら・・・やっぱりと思わず、ふぅーーーと深呼吸を一つ。落ち着いてください。質問を一つ。あなたは、上司が不機嫌なのとご機嫌なのとどちらがいいと思いますか?
答えは、ご機嫌なはず。不機嫌な上司に、ミスやトラブルの報告をするなんて事態はできるだけ避けたいもの。
そうであれば、上司をご機嫌にしてくれるゴマすりの同僚がいてくれることに、感謝しましょう。強面上司が、いつも不機嫌。会議では、誰もがシーンと発言しない。そんな状態で過ごすよりも、あいつまたゴマすりだよと愚痴れる方が、よほど幸せですぞ。
それがわかったら、あなたのやることは一つ。ゴマすり上手な人物の様子を観察すること。そして、できるだけ仲良くなること。そうすれば、上司への気遣いタイミングがわかってきます。ゴマすりさんが、上司をご機嫌にしたタイミングを見計らって、あなたが、話をしにいけば、仕事がうまくいく確率がアップします。
そして、もし、ゴマすり上手さんと仲良くなれたら、聞いてみてください。どうやって、上司と上手く話を合わせるんだい。自然にできていて羨ましいよと。
あなたに、心を許していれば、こう答えるでしょう。ふぅー・・・そう見えるかい。大変なんだよこれが・・・。さて、仲良くなれば、お酒でも奢って、そのノウハウを聞いておきましょう。今後の人生で必ず役に立ちますからね。
戦国時代の英雄。羽柴秀吉は、織田信長本人だけでなく、森蘭丸や長谷川秀一といった側近達にも贈り物をしていました。そして、信長の都合の良いタイミングを知らせてもらったり、自分に有利な情報を伝えてもらったりしていたという話もあります。
さらに、天下を取ってからは、何百人という御伽衆を抱えていたのです。御伽衆は、大名のそばに仕えて、専門知識を伝えたり、人脈を生かした仕事をする人たち。織田有楽斎や元将軍の足利義昭などもその1人。この辺りは、秀吉の名誉欲という一面もあったと思いますけどね。曽呂利新左衛門の話は、とてもおもしろかったそうですよ。
この御伽衆。もともとは、大名のそばで話をする役割でした。時代が下るにつれて、豊富な知識を持つ話し上手な人やいい気分にさせてくれるゴマすりなど現代的な御伽衆へと変化しました。
昔から、ゴマすりやおべっか使いはたくさんいたということです。もし、あなたの会社に、いてくれれば、憎むよりも仲良くなっておきましょう。ムードメーカーとも言われる人がいるといないでは、職場の雰囲気がだいぶ違うと思います。
そして、ゴマすりやおべっかの上手な人がいるほうが、仕事をスムーズに進めることができます。